3日の、日本自治学会のシンポジウム「地域主権戦略大綱」に参加しました。ホットなテーマの割に、あまり参加者が多くなかったという印象です。顔ぶれは以下のようにそうそうたるかたがた。
・パネルディスカッション=<パネリスト>泉田裕彦氏(新潟県知事)、木下博信氏(埼玉県草加市長)、鈴木重男氏(岩手県葛巻町長)、前田正子氏(財団法人横浜市国際交流協会理事長)<司会>青山彰久氏(読売新聞編集委員)
シンポ全体の内容をご紹介するのは差し控えます。一番論点になったのは、特に一括交付金化のところで、大綱(6月22日閣議決定)は神野試案(5月24日)からなぜ大きく変更されることになったのか、ということでした(この点含め、一括交付金化の問題について、『住民と自治』8月号に平岡和久先生よりご寄稿いただいています)。
神野氏は「戦略会議委員になるときに原口大臣に『現金給付は国で現物給付は地方、それを盛り込みたい』という話をして了解してもらっていた」「試案の作成には、府省のヒアリングはしたが、府省の了解をとるところまでは戦略会議から求められていなかった」と、戦略会議からも“はしごを外された”という思いをにじませておられました。逢坂補佐官ブリーフ(http://jichiken.g.hatena.ne.jp/jichiken/20100621)となんとニュアンスの違うことか!
なぜこういう結果になったのか、「その過程がブラックボックス」(青山氏)であるため推測の域をでないにせよ、シンポ全体としては、①国の財政状況を考えれば税財源移譲どころではないという財政再建派(名指しはなかったが菅=仙石ラインか)の巻き返し、②旧態依然の省益、天下り先を確保したいという府省の巻き返し、に求められていたような気がします。ということは、曲がりなりにも政治主導、地域主権は一丁目一番地といってきた鳩山内閣が倒れなかったら、事態は異なっていたということでしょうか。
私は新自由主義に基づく国家構想=「この国のかたち」に、地域のことは地域の自由に任せるという発想はないと思っていますので(当ブログ4月14日〔http://jichiken.g.hatena.ne.jp/jichiken/20100414〕。ただしいろんなプレイヤーがいることは否定しません)、シンポジストのかたがたとは逆に、今回の事態に意外性も憤慨も感じていないのですが、私も結局推測の域を出ていませんので、要経過観察。
(ゆ)